見上げれば星のように 散りばめた無数のライト

http://sankei.jp.msn.com/sports/news/140615/mrt14061503040001-n1.htm

5・19 後楽園ホール

 「袴田事件」で死刑が確定し、静岡地裁の再審開始決定で48年ぶりに釈放された袴田さんが5月19日、後楽園ホールのリングに上がった。


 白井が27年にダド・マリノを破り、日本人初の世界王座を獲得した日を記念した「ボクシングの日」。リング上には内山高志山中慎介八重樫東井上尚弥ら現役の世界、東洋太平洋、日本王者がずらりと並び、青コーナーから上がる袴田さんを迎えた。世界ボクシング評議会(WBC)から贈られた名誉チャンピオンベルトを腰に巻き、何度もVサインを掲げ、リング上を往復した。


 拘禁症状の影響か、リング上のあいさつも、その後の会見も要領を得なかったが、姉の秀子さんによると、病院の外出届には自ら、「後楽園へ帰る 袴田巌」と記した。


 リング上、世界王者らとのフォトセッションでは、これまで再三の要請にも応じなかったファイティングポーズを初めてみせた。右を引いた、オーソドックス・スタイル。一斉に光るカメラのフラッシュを浴び、袴田さんは一言、「まぶしい」と漏らしたのだという。


記事は、日本のボクシングの父、渡辺勇次郎から
アムステルダムオリンピック出場の岡本不二、
ピストン堀口、串田昇、そして袴田巌に続く拳の経歴を綴り、
後楽園ホールで袴田氏が
ファイティングポーズをとった際の言葉で締められている。


彼の襲った不条理にして理不尽な出来事を思えば、
この言葉の重みに絶句してしまう。
このような残酷なことが現代で日本で行われていたことに
行き場のない怒りと深い悲しみを込み上げてくる。