フットボールとホイットニーと愛国心と

http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/120218/ent12021807520005-n1.htm

米女性歌手マライア・キャリー(41)は彼女の訃報を受け、ツイッターでこう書き込んだ。
「彼女は地球を優美に彩る偉大な歌声を持つ歌手として永遠にその名を刻むでしょう」

93年か、94年シーズンだったと思う。
彼女の歌う「always love you」の歌がNHK-BSの
フットボール番組のエンディングに使われたことがある。
フィラデルフィア・イーグルスがプレイオフ
敗れ去ったカードだったと記憶している。
その年、イーグルスはシーズン中に選手を事故で失った悲しみを乗り越え
レイオフ出場に漕ぎ着けた。
試合前のセレモニーで失った仲間の在りし日の写真が
試合会場のスクリーンに映しだされ
チームメートが涙ながらに見るという情景に
彼女の曲が被せられた。


ありふれたベタ話といってしまえば、その通りだが
その時の映像は、鮮烈に脳裏に焼き付き
20年以上だった今でも思い浮かべることができる。


彼女の訃報を聞いて真っ先に思い出したのが、その時の光景である。
多分、同意したり、相槌をうってくれる人間はいないだろうが
それでも何か書き残したい、と思うのは
彼女の声には、時代を越えて人々を奮い立たせる力があり
それを目の当たりにした人間としての性(さが)かも知れない。
自分は彼女を知っていた、と。


さて、もうひとつ彼女の歌った合衆国国歌も
強烈な印象が残ったことを記しておきたい
おそらくこの曲もアメリカという国の歴史とともに
語り継がれていくのだろう。
アメリカ中の心をひとつにした歌として、歌手として。