アゲイン


http://www.nfljapan.com/column/detail/4161

1994年にグリーンベイ・パッカーズをカットされた後、スーパーマーケットの夜勤をしながら生計を立てていたこと。アリーナ・フットボールNFLヨーロッパでのプレイの後、セントルイス・ラムズで才能を開花させ、スーパーボウル優勝だけでなく、1999年と2001年にはMVPにも輝いた。

 しかし、彼はいま現在も「スーパースター」の位置は築いていないと思う。スーパースターにはどんなことがあってもポジションが約束される。ところがニューヨーク・ジャイアンツではイーライ・マニングカーディナルスに移籍した後もマット・ライナートにポジションを奪われてしまった。

 基本的に「薄幸」のQBなのだ。

 プロボウルに選出された今シーズンでさえ、開幕直前までライナートが先発の座に座る予定だった。ワーナーは実力で奪い取ったわけだが、37歳にして自分の力を証明しなければいけないのがワーナーのフットボール人生なのだと思う。

 進行中のプレイオフでは「史上最弱のプレイオフ進出チーム」と揶揄されながら、ワイルドカードを突破してしまった。こうなると、ワーナーの「逆境からの突破力」がますます威力を発揮してくるように思える。

 次の対戦カードはカロライナで行われるパンサーズ戦。当然のことながら戦前は不利が予想されるだろうが、ここまで来るとワーナーのサプライズがあっても驚かない。


万年ドアマットチームのアリゾナ・フェニックスが

9勝ながらもNFC西地区優勝を果たした。
その原動力となったのは、云うまでもなく
ベテランQBワーナーである。


シーズン中盤、調子をやや落としたが
終盤はペースを取り戻し
不利と云われていたプレイオフ初戦アトランタ戦でも
活躍し勝利を収めた。


2002年2回目のスーパーボウルを前に彼は
スーパーボウルに5勝して伝説になりたい」とコメントしたが
誰もそれを傲慢や大口と思わなかった。
それほど彼は光り輝いていた。


勝利が約束された筈のスーパーボウルだったが
智将ベリチックと彗星のように現れたQBブレディによって
勝利を阻まれ、敗者となる。


以後、彼のプレーは精彩を欠き
QBをパルジャーに奪われ、ラムズを去る。
チームを替えても彼に2001年以前の輝きは戻らなかった。
地区優勝を果たし7年ぶりにプレイオフに返ってきた彼は
あの輝きを取り戻すことができるだろうか。