欺瞞と虚飾


13日の朝、BSを見ていると
ここ数年、北京の大気は人民の努力によって大きく改善し
緑のオリンピックという目標は既に達成されたという大陸の
自画自賛の御輿ニュースが放映されていた。


まあ、確かにある意味緑の五輪は達成されたといえる。
五輪ヨット競技の開催地・青島、緑藻類が海岸に大発生 写真10枚 国際ニュース:AFPBB News



さて、偏屈者のtacaQでも
凄かったと賛辞以外の言葉を発することができなかった開会式だが
どうやらというか、やはりというかケチがついたようだ。



http://beijing.yahoo.co.jp/news/detail/20080812-00000147-reu-spo
五輪=開会式の映像、花火など一部は事前制作による合成 | ロイター

[北京 12日 ロイター] 世界的に高い評価を受けた北京五輪の開会式だが、花火などの映像の一部は事前に制作されていたものだったことが分かった。北京五輪組織委員会(BOCOG)の関係者らが12日に明らかにした。

 花火や華麗な踊りで観衆を魅了した開会式の様子は、世界中で約10億人が視聴したと推定されている。

 BOCOGの王偉副会長は記者団に「一部の映像は、演出効果のために開会式の前に制作されていた」と説明。事前に制作されていた映像には、北京の上空に浮かび上がった花火による「足跡」なども含まれているという。


オリンピック関連で昨日の産経新聞に古森氏が
いかにも中国と思わせる記事を掲載していた。



http://sankei.jp.msn.com/world/china/080811/chn0808111920002-n1.htm

中国の柔道はミステリーのようだ。国際的には女子の強豪ぶりがつとに知られている。10日の52キロ級でもセン(ニスイに先)東妹選手が前回のアテネ大会に続いて堂々と連続優勝したように、国際大会ではいつも多数のメダルをごっそりと勝ち取っていく。


ところが中国の社会では柔道は幻影のごとく、実在しない。一般の市民が通える柔道場はどこにもない。各種学校の体育の授業でも部活動でも柔道はない。一般国民は知らないスポーツなのだ。愛知大学から北京に留学中の残留孤児三世の加留部瑶さんは五輪前に中国の友人に柔道を話題にしたら「それ、なに?」と問われ、とまどったという。


金メダル候補のセン選手が出るのだから中国のテレビも実況放送するだろうと思ったら、どのチャンネルも柔道の試合は報じていないので驚いた。

(中略)



柔道関係者によると、中国は国威発揚のメダル獲得作戦では他国に強者の多すぎる男子は早くからあきらめ、女子に集中して強化を進めてきたという。


「全中国チームの選手たちは北京市内の国家柔道センターに恒常的に住み、一日中、練習を続けていますが、あくまで女子優先で、約50人の女子選手に30人ほどの男子が専属の練習相手としてつけられています。これら男子は各省から選ばれてくるけれども、女子の練習台専門で試合などには出ません」


だがこうして国家アマチュアとして鍛錬を受ける選手たちがどれほどの「鉄の女」なのかと思っていたら、セン選手は32歳の母親で1歳半の娘がいることがわかった。しかも五輪前には「金メダルを取るために新婚旅行も結婚式もせず、夫には本当に申し訳ない」と語っていた。そして勝利の直後には中国紙の記者に次のように述べたという。「いま一番したいことは1年も会っていない娘に会うことです。母親としてすまないことばかりで、これから必ず埋め合わせます」

一生懸命努力した選手に罪はないのだけれど、
女子代表の練習台としてつれてこられた男子、そして一般に普及していない競技
選手に家庭の犠牲を強いる練習、
強化訓練の成果を国民に還元することもなく
勝利の喜びを分かち合うこともしない。
いったい中国は何のためにオリンピックを開催し
誰のために金メダルを獲得しようとしているか。