日本vsサウジアラビア


引き分け以上で日本の4大会連続オリンピック出場が
決まる今日のサウジアラビア戦。
日本、サウジ、カタールの三つ巴の混戦となり
不人気、不入りが課題だった五輪代表戦が
ここに来て俄に盛り上がりを見せて
協会としては痛し痒しだっただろう。


さて、試合内容は、序盤、前線から積極的にプレスをかけるものの
攻撃の形が作れず、逆にミスやファールでサウジに好機を何度か作られた。
序盤戦で失点しなかったのは、ただ単に運が良かったに過ぎない。
前半、風上に立っていたにもかかわらず、
シュートが少なく、積極性というよりは、
ゴール前の精度とアイディアに欠けていたように思える。
李のロングシュートが唯一の例外だつた。


MFの本田圭や水野はときたまDF抜き去りサイドをえぐる場面を演出するが
センタリングの不正確、あるいはポスト役のFWがマークを振り切れず、
サウジゴールを脅かすまでに至らなかった。
出場選手の中で及第点が与えられるとすれば
ボールに絡み攻守にわたり存在感を示していた柏木だろう。


結果的に、前半とばしすぎたサウジが後半ペースダウンして
辛くもドローに持ち込めたわけだが、多くの課題を残すゲームとなった。
風が強かったとはいえ、パスやシュートにスピードがなく
敵陣で日本がボールを持った時といえども
ゴールが生まれる"予感"がまったく起きなかった。
先日のベトナム戦で4点を奪ったものの
肝心の決定力不足は依然解消されていない。


世界の標準を考えた場合、
単に五輪出場が決まったから良かったとは云えない。
連続出場も4回を数えるともなれば
もはや参加して日本選手の経験値をあげるだけのオリンピックでは
意味がない。
世界と互して戦うために何が必要で、何が不足しているか
それを突き詰めなければ、
日本はいつまでもアジアのチャンピオンから脱することはできないだろう。



それにしても、試合を中継したアナウサーの
紋切り言葉のオンパレードには辟易した。
代表同様、アイディアに欠けている。