安倍一味


産経ニュース

北朝鮮が安倍政権への非難のトーンを強めている。朝鮮総連本部をめぐる詐欺事件が発覚した6月中旬以降は「総連とその構成員を犯罪団体、犯罪者に仕立て上げた安倍の破廉恥な妄言」(同月27日の労働新聞)、「安倍内閣は無能な内閣、不良品内閣」(同)、「安倍一味の総連弾圧策動は到底容認できぬ最も無謀で悪辣(あくらつ)な段階」(1日付の外務省報道官声明)とエスカレートしている。

24日の「泥酔論説委員の日経の読み方」によれば、
23日付の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は
「安倍一味は自ら権力の座を退くのが良いだろう」という論評も掲載したらしい。
逆説的にいえば、北朝鮮の一連の安倍首相バッシングは
直接間接を問わず安倍政権が行ってきた施策が
彼の国ダメージを与えていたことを計らずも証明している。


拉致被害者奪回には、もっと直裁的かつ迅速な処置を期待したいところだが
北朝鮮へ流れる金を止めて、締め上げるという手法が
確実に効いているについて一応の評価を与えたい。
ただし、限られた時間の中でこの問題が解決できなければ
何ら意味をもたず、そうした結果に終わった場合
責任をとるべきかと思う。


北朝鮮労働者ですら関心のある参議院選挙をめぐっては
拉致問題や日本の安全保障、国内治安などはすっかり忘れ去られ
年金や大臣の失言でここぞとばかり気勢を上げている民主党
有利とする報道がここかしこに目立つ。
だが、一部の例外を除き、右も左も保守も革新も
論じるに値しない人物ばかりの選挙で勝ち負けを論じる意味が
私にはどうしても見いだせない。


二流以下の人物を三流以下のメディアが解説するという構図に
いつもの軽い絶望と軽蔑を覚えつつ
それでも選択権があるだけ
北朝鮮よりマシなことにわずかばりの慰めを感じる。