東京ローズ


http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060927i114.htm?from=main1

元「東京ローズ」の戸栗・ダキノさん、シカゴで死去
【ニューヨーク=大塚隆一】太平洋戦争時に日本が流した対米宣伝放送でアナウンサーを務め、米兵たちから「東京ローズ」の愛称で呼ばれたアイバ・戸栗(とぐり)・ダキノさんが脳卒中のため、米シカゴで26日死去した。90歳だった。日系2世として米カリフォルニア州に生まれた。開戦時に来日中で帰米が不可能になり、日本側が南太平洋戦線の米兵の戦意喪失を狙って流した英語のラジオ番組に出演した。戦後、戦犯容疑で巣鴨プリズンに一時収監。釈放後の1949年、米国で国家反逆罪で禁固刑を受け、6年間服役した。その後、判決を疑問視する声が高まり、77年、フォード大統領の恩赦で市民権を回復。晩年まで輸入品を扱う店の経営にかかわっていた。東京ローズ」は複数いたとも言われている。
(2006年9月28日1時51分 読売新聞)


東京ローズに関わる書籍を大昔、父の書斎で読んだことがあり
詳細は忘れたが、ご息女の活動などが記されていたように記憶している。
連合軍向けの放送を行ったことから、
戦後アメリカで民権剥奪という辛酸をなめる。
彼女を利用した日本が悪かったのか、人種差別に満ちた偏見で裁いたアメリカが悪かったのか
或いは戦争そのものが悪かったのか。
滞在中に日本にいた本人の運が悪かったと、
うかつに云うことのできない苦難がそこにあったと思う。


今は、ただ戦争という時代の波に翻弄された女性の冥福を祈る


東京ローズ (文春文庫 (295‐1))

東京ローズ (文春文庫 (295‐1))