アート・ルーニー

移籍や引き抜き、解雇が日常茶飯事であるNFL
ピッツバーグ・スティーラーズは一度雇ったスタッフは滅多なことで手放さず
家族的ともいえる独特の雰囲気を持っている。
一つ間違えば、温情主義によるダメ人間の集まりと化してしまうのだが
今年のスーパーボウル制覇のように成績を残しているから
文句のつけようがない。
そうしたチーム経営は、先代のオーナー・ルーニー氏の哲学を反映したものだ。


スティラーズの初代オーナーであったアート・ルーニー氏は
日本人写真家のタック牧田氏と親交があり、
牧田氏が著作の中で慈愛に溢れ人を魅了してやまない彼の人となりを
ユーモアや街の声を交えながら紹介していた。
その中で
「強盗はルーニー家を襲ったら5万人の男に襲われることを知っている」
というくだりがあった。
彼は大金持ちであると同時に、多くの貧しい人間に仕事や希望を与え
恩義を感じる街の多くの人間から慕われていたのだ。





ちょっと前にあった日本の誘拐事件を聞いて
金の使い方を知っている本当に豊かな人間のいる街を連想し
ふと羨ましくなった。





一応なんちゃってだがレイダーズファンである元フットボーラーの独り言である。