島原の乱


テレビをつけると柳生十兵衛十番勝負をやっていた。
天草四郎の乱を扱ったもので
幕府がキリスト教徒を弾圧したがために
反乱が起きたというような筋書きだった。


徳川家康豊臣秀吉キリスト教を日本から放逐しようとしたのは事実だが
それは仏教や神道以外の存在を認めないという了見ではなく
国防上の理由からだという意見を最近あちらこちらで聞く。
アジアやアフリカで西洋の植民地となった国は
例外なく植民地化するに先立ちキリスト教を布教する名目で教会が設立されており
その教会が本国の出先機関として現地の情報収集にあたり
第三世界の植民地化に一役買っていたというのだ。
西洋国家の悪辣な侵略にバチカンやその他の教会が
どの程度かんでいたか知らないが
全くの無関係ではないだろう。


キリスト教徒迫害や重税が原因となって起きたとされている島原の乱だが、
迫害にしても、もともとはキリスト教徒が
寺の住持を殺害したり、寺院を破壊したことにより
已む得ず取り締まりが行ったという側面がある。
純粋なキリスト信仰を迫害した幕府というのはわかりやすい構図だが
キリスト教徒がたてこもった原城へは武士以外に近郷の農民も参加したことから
キリスト教徒への迫害や重税による農民の飢饉だけが
原因ではなかったと考えてよいだろう。
キリスト教公認を大義名分に、裏で幕府でない誰かが糸を引いていた。