金儲けのために働くのは嫌なのさ

職場で産経新聞を広げたら、思わずのけぞってしまった。
社説である「主張」のタイトルが

「堀江氏発言 産経を支配するって? 少し考えて言ったらどうか」
(産経新聞17年2月18日付「主張」)

だったからである。
自ら「モノをいう新聞」と自負するだけあって、
過去にも、かなり厳しい記事を掲載して色々と物議を醸していた同紙だが
ここまで、激しい論調で個人を攻撃するのを見たことがない。


ライブドアの堀江氏のニッポン放送株取得から端を発した今回の騒動
同氏の目論見が不透明で、マネーゲームであるとか、売名行為であるとか
とかく取沙汰されていたが、どうやら
フジ・サンケイグループを自分の影響下におこうとしていたのが狙いのようで
雑誌「正論」とかの路線は儲からないから、縮小したいなどと嘯いたことに
当事者である産経新聞が猛然と反発した。
(参考「娘通信♪」さん)


堀江氏のフジ・サンケイグループに対するコメントも
プロ野球新規球団入札時に発言した「自分だったら儲けられる」同様、
口先だけの勢いでコメントしているような気がしないでもないが
彼の発言を額面とおり受け取るならば
最低限のビジョンらしきものはあるようだ。
ただ、アタマの回転が良くても、
知性、品性が決定的に欠け、社会理念などを感じることができない。
プロ野球球団買収から始まって、競馬場の経営参入など
堀江氏の話題作りの上手さは認めるが
いくら金をもっていようが、東大ブランドだろうが
理念無き人間など、評価に値する人物ではない。
産経の主張に同意する。



ときたま「〜の筋によると」とかニュースソースが怪しかったりする記事で
「本当かよ?」とツッコミたくなったり
青森のとある会社に追い込みかけてつぶしたこともあったりするが
新聞社としてあるべき姿勢を追求して書く産経の記事が、
私はとても好きである。
朝日新聞を始めとする進歩的な方々が文化大革命礼賛の提灯文章を書く向こうを張って
敢然と中国に異を唱え、中国から締め出されたり
拉致問題を10年以上を追いつづけ、横田めぐみさん行方不明事件の再発見を
きっけかとして北朝鮮追求の世論を作り上げた産経の功績は決して小さくない。


金儲けのためだけに、人生やってんじゃねぇぜ。


と、品性と知性はないくせに社会理念だけは高い中年はつぶやく。


産経が変えた風―正論を貫いて