お前達は、いつもWISHだ。
みな他人事だ。強くなりたかったら、WILLをもて。オレが強くなる、オレが日本一にするのだ。


  京都大学アメリカンフットボール監督 水野弥一


今年の甲子園ボウルは、法政が健闘したといえるだろう。
前半のスコアリングは互角だったし、後半の立ち上がりにキックオフターンTDは決まるわ、
フィールドゴールブロックはでるわで、法政は確実に試合のモメンタムを握っていた。
しかし、試合後に勝者であったのは立命館だった。
勝因として法政のスピードに立命館順応アジャストしたこともあるだろうが、
私自身は両チームのメンタリティーの差がでたように思える。
法政は、ショットガン体型フォーメーションを導入するなどこの一年間打倒立命館を掲げてきたそうだが
本気で倒そうとする意志を画面から感じることはなかった。
後半早々にタッチダウンを取ったRB伊藤がカメラの前で行ったパフォーマンスに
それが象徴されていると思う。
タッチダウンをとって喜びを爆発させたいのは分かるが、
昨年55点という大差を付けられた相手にたかだか7点リードしただけで
自身のプレーに法政の選手が酔っていては勝てる試合でも勝てるわけがない。


しかも、立命館プレーオフでは関学相手に劣勢の試合を強いられながらも耐え
執念で勝利を掴んだ強者なのである。
はしゃぐ気持ちを抑えて次の展開に備えるのが挑戦者のするべき行いだった筈だ。
逆転勝ちの立て役者になった立命館の木下は、昨年の試合ではしゃぎすぎて
コーチから叱られ、後半は出場させてもらえなかったとテレビの解説が告げていたが
その一事をとってみても、両チームの差は明かだろう。
試合後法政のコーチが「点差ほど実力差はない。去年よりは差は詰まった。」
とほざいていたらしいが
差を詰めただけで満足しているだけは、永遠に甲子園では勝てない。
法政は勝つことができたし、勝てるだけの戦力はあったのだ。
もっとも悔しがったコメントがでてきてしかるべきだと思う。



KCのダンテホールの最後のリターンを観て、
勝利者は、真に勝利を欲している者がなるという事実を今更ならが思い知ったような気がする。
以上、意志薄弱だったフットボーラーの独り言である。