下妻物語


下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃん (小学館文庫)


最近、子育てが忙しくて顔を出してくれないハマショー好きのちぃさんは、
イバラキ産である。オンラインにおいて、イバラキ産というのは
掃いて捨てるほどいる(かも知れない)が下妻関係というのは稀である。
というか、ある統計によるとイバラキ県民の60%はヤンキーで
携帯は使ってもパソコンでインターネットはしない人種が
ヤンキーであることを考えれば、ヤンキー&元ヤンキーの多い下妻関係者に
オンラインで巡り会えたのは
オリンピック歌手*1ばんばひろふみのヒット曲並の奇跡かも知れない。


突然、なんでこんなローカルなことを書き出したかといえば、
それは嶽本野ばらの「下妻物語」を読んだからに他ならない。
そう、tacaQは、この小説に出てくる下妻南星高校(仮名)の出身なのである。
小説には「ヤンキーちゃんとロリータちゃん」と副題がついていた。
イバラキにおいて、ナウなヤングがヤンキーに目覚めることはあっても
ロリータ(ファション)に目覚めることは120%あり得ない。


普通であることすら迫害の対象になるイバラキで、
そんな目立つ格好していたら、間違いなく簀巻きにされて小貝川に流される。
tacaQ中学校の時、マジメなくせに”芯”のないカバンを持っていたというだけで
ヤンキーグループにヤキを入れられそうになったことがある。
ソリコミの深さと鞄の薄さをステータスにしているイバラキヤンキーにとって
ヤンキーでないヤツが、薄いカバンをもっていることが許せないというのが理由だった。
そんな頭の悪い理由で人を殴るか?と
ヤンキー&イバラキ以外の人は思うかも知れないが
彼らにとっては、常総線の下妻-取手間の運賃が、取手-東京のJR運賃より高い以上に
切実で大切なメンツの問題であるらしい。
黒い鞄をぶら下げて歩いているとお巡りさんに呼びとめられた♪は、
泉谷しげるの「黒いカバン」だが、tacaQは、
薄いカバンをぶら下げて歩いているとヤンキーどもに呼び止められた、のだ。
だからtacaQが頭イイとかインテリとかここで公言した日にゃ、どうなることか。
速攻ソッコーで脅迫状や殺人予告メールがこのサイトに山ほど届く・・・わきゃない。
何故ならヤンキーは携帯でメールしてもネットサーフィンはできない。
ヤンキーは、車とか尾崎豊には死ぬほど詳しいくせに
パソコンやインターネットは心理的に地球の裏側のブラジルより
いや14万8千光年彼方のイスカンダルより遠いのだ。
ああ、でも蛇の道は蛇、蛙の道は畦道、ヤンキーの道は
ワンツーファイブとニーキューヨンということわざもある*2から
明日あたりtacaQが行方不明になったりしたら、その犯人は
北チョウセンでなくイバラキのヤンキーであることでせう。



しかし、国道の294号をニーキューヨンと呼び、125号をワンツーファイブと呼ぶ
どこに基準があるんだお前といいたくなるような頭の悪い言い回しが
当たり前の名称として定着していること事実から
県外の人にも、イバラキのヤンキー汚染の深刻度が推測できると思う。*3

さて、下妻物語の小説の話に戻って
下妻物語を読むまでロリータファッションというのがあるのをtacaQは知らなかった。
手近なところでいえば、戸川純の歌にロリータ108号という曲があったのを
聞いたくらいです。ハイ。


ロリータ・フッションに一筋に生きる竜ヶ崎桃子は
兵庫県でありながら市外局番06のヤンキーの多い地域出身という設定である。
その昔、漫画好きだったtacaQですら、拒絶反応を起こした少女趣味丸出しの漫画
マッチ一本火事の元、職業をカーレーサーと臆面もなく答えたと噂される
タノキントリオの近藤真彦が主役を張った映画も見てないので偉そうに云えないが
tacaQの年代だったら嫌でも知っている「ハイティーブギ」の影響で
「桃子」という名前は、それだけでヤンキーやゾッキーの間から、尊敬を集める。
ついでいうなら、龍とか虎は、ゾッキーとかヤンキーの間では、
大変尊重される動物アイテムであるで、彼らが愛好するスカジャンの背中は
この手の刺繍が必ず入っている。
とか虎は、ヤンキーにとっては、商売人の七福神や招き猫のように
必須のアイテムなのであるから、竜ヶ崎桃子というのは
その手のヒトにとっては、完璧な名前でイケてるのだ。
そのイケてる名前の女子高生が、よりによってロココのロリータ!!
そういえば、「エース」のお蝶夫人の名字も竜崎だ。
彼女も金髪縦ロールのロココなヒトだから、竜の字を姓にもつ女ヒトには、
ロココの遺伝子が流れているかも知れない。
今度生まれ変わって、横須賀体育大以外の大学に行ったとき
「”竜”という性名とロココの遺伝子」で学位を取ってみようと思う。


またまた、話はそれたが、
竜ヶ崎桃子の相棒は、
柄の悪い下妻大梅工業高のヤンキーなのである。
名前は、白百合イチゴという。
ヤンキーとロリータが何故つるむかは、小説を読んで欲しいのだが
白百合イチゴ、まるで白鳥麗子か、伊集院某とか、綾小路ナントカというくらい
ハイソな香りのする名前である。
だが、純度100%のイバラキヤンキーなのだ。


名前の設定だけでも笑えるのだが、
それにしてもヤンキーという人種は笑える。
ブランドの偽物をつくって、売りさばくまではいい*4として
そんなのあり得ないだろうというベルサーチとUSJのWネーミングの
Tシャツのバッタもんを売ったりとか
「御意見無様」とか、平気で漢字や捨てぜりふを当たり前のように間違って
お前がみて見ないふりしてれば問題にならなかったんだよ、と言い切る。

tacaQもときたまというより、一日数回はタイプミスや人の名前を間違うので
人のことは云えないが・・・。
賢明な読者なら、もうお気づきかもしれない。そうtacaQも元ヤンキーなのだ(大嘘)
つーか、こういうチョンボをするのは、
三振も多いが四球も多いの野茂の投球みたいなもので
グリコのおまけ同様、イバラキ県民にもれなくついてくる
大雑把過ぎる性格のせいだと個人的に思っている。
そう細かいことを気にしていけない。気にしていると頭が禿げる。
だから、イバラキにいる坊主頭スキンヘッドは、寺の住職か、高校球児くらいなものである。(大嘘)
でも、性格といえば、ヨコスカのフラットさには負けるなぁ。

とにかく、水と油、火に油、火災現場にニトログリセリン
桃子&イチゴの二人が織りなす数々のドラマは、声を立てずに笑うことは困難である。


ロココな人、ヤンキーな人、イバラキの人必読必見である。
来月から映画が公開されるが、映画館がない下妻の現役高校生ヤンキー人は
どこに見に行ればいいのだろう??

*1:ヒットが4年に一度という意

*2:

*3:イシカワのゾッキーは、国道8号線を”だるま”街道とかよんでいたしそしてアオモリには、階段国道とかいうわけのわからんものまである。ひょっとして、イバラキだけが、そんなブッ飛んでいる訳ではないかも知れないので、そんなに悲観することはないか・・・

*4:違法である