戦場に架ける橋

夕べBS-2で映画「戦場に架ける橋」を放送していた。
連合軍の捕虜に対する日本軍の”非道な”虐待の結果、
泰緬鉄道建設で10万人以上が犠牲になったと言われている。
日本軍の極悪非道さや、連合軍の礼儀を守る美しい姿勢には
ヤマ程ツッコミたいことがあるが
負けた国の人間が言い立てるほど
見苦しいことはないので、それはしない。
ただ、この映画を見て
「嗚呼、日本軍はなんて酷いことをしたんだ。」と
お嘆きの方には、会田雄次著の「アーロン収容所」をお奨めしておく。


映画の筋では、このクワイ川の橋を架けるために、
連合軍の捕虜の”技術”協力を得て苦難の末に完成したことになっているが
日本軍工兵技術はそこまで低くなく、自前で設計できたそうである。
何せ、マレー半島を南下してイギリス軍を追いかける時には
敵が追跡できないようにと落とした500以上の橋を
全てかけ直し、日本軍の遅滞ない前進を支えた日本軍工兵である。
なんで、あれしきの川に橋が架けられないことがあるだろうか。


この”戦場に架ける橋”は、映画では爆弾を仕掛けられて爆破されたが
実際には空爆によって幾度か破壊されている。
幾度かというのは、破壊の都度作り直されたからだ。
資材も空爆で吹っ飛ばされた木材をそのままビスで固定せずに使用していたという。
固定しておくと吹っ飛ばされた時に、亀裂とか歪みが入り使えなくなるから
というのがその理由だそうだが
我が先祖のその逞しさというか、そのコツコツとやり遂げる粘り強さには
ただ脱帽するしかない。
泰緬鉄道は、戦争末期でも1日6往復前後、走っていたそうである。


さて、23時からTBSで放映している筑紫某の番組では、
ナントカの一つ覚えみたい
「家族をイラクに送るな」的な報道していた。
派遣される自衛隊の3倍を越える数のマスコミが大挙して押し掛けて
ロイター発で世界中の物笑いの種にされているらしいが、
マスコミ関係者の家族も、そうした番組に出演してもらいたいものだ。
「私の恋人はTBSのアナウサーなんですけど、
 社長命令でイラクに派遣されてしまったんです。」と


とりあえず、イラクに派遣される同胞達が、先人のような粘り強さで
インフラを整備してくれることを期待しておこう。