2002-09-01から1ヶ月間の記事一覧

親日派の弁明

韓国で有害図書に指定された本の邦訳を読んだ。 こんな書き出しをすると、あらぬ想像をされてしまうが*1 読んだのは「親日派の弁明」である。 個人的にいえば、韓国人の全てが嫌いというわけではない。 先のワールドカップで、朴智星や安ジョンファンのビュ…

マグナム

ロバート・キャパが、写真家の地位向上と作品の保護、 そして芸術の追求することを目的とした設立した団体マグナムについて、 その名前を聞いたことはあるもの実体は全く知らなかった。 芸術家なんて、一癖も二癖もある連中だと思っていたが、 この本を読む…

好き好き大好き

戸川純の「好き好き大好き」のフレーズがまだ頭の中でエコーしているが 一昨日呑んだ爆発する水から、やっと脳と身体の支配を取り戻しつつある午後三時 一年半前に買って本棚の肥やしになっていた「マグナム」へ挑戦中している。 なぜ、昼過ぎても酔いが残っ…

晴子情歌

拉致問題について憤然とした感情を抱えながら、 高村薫の「晴子情歌」を読んだ。 色々と含む所の多い小説で、 自分の中で消化しきれないというのが正直な感想である。 筒木坂、野辺地、八戸とtacaQにとって心当たりのある青森の土地を舞台に 昭和という時代…

情と理の乖離

北朝鮮関連のニュースを聞くたび、観るたび、やるせなさと憤りが首をもたげる。 亡くなられた八人の笑顔を映し出している劣化した印画紙が、 この失われた二十数年という歳月を否応なく感じさせる。 その気の遠くなるよう時間、家族は写真に何を語りかけたの…

返せ

拉致された人達にいったい何の非があったのだろうか。 彼らの家族が待ち続けた20年以上の時間の重さと その胸中を慮るときやるせなさがこみ上げてくる。 世の中において、必ずしも正義と正論が通用するわけではなく 我々は理不尽な出来事にもしばしば耐える…

争いという文字が辞書から消え去るその日まで

1年が経った。 世界中が驚愕した。 後退期に入っていたアメリカの景気は悪化した。 パキスタンは経済制裁が解除された。 アメリカは、タリバンを攻撃した。 アフガンでは空襲で多くの人間が死んだ。 オサマ・ビン・ラディンは姿を消した。これがテロを実行…